弊社参画前の課題

サービス運営において、データ環境が整備されておらず、分析業務が属人化。各部門が個別に作成した野良SQLで集計を行っていたため、KPI定義の不整合やデータのサイロ化が常態化していました。また、マーケティングデータと基幹データが統合されておらず、LTVベースでの施策評価や、事業計画に資する精度の高い予実管理を行うための基盤が存在しない状態でした。

基盤整備とデータガバナンス

  • Cloud SQLおよびGA4からBigQueryへのELTパイプラインを構築し、dbtを用いてビジネスロジックのコード管理を徹底。
  • 「信頼できる唯一の情報源(SSOT)」確立のため、Looker導入およびLookMLによる指標定義の統一を実施。旧BIやスプレッドシート上の属人化したクエリを整理し、全社共通のディメンション及び指標として再設計。
  • ビジネス・CSチーム向けに、SQL不要で顧客ステータスや入金状況を可視化できるダッシュボード群を構築し、データの民主化を推進。

分析の深化とプロダクト連携

  • ファネル分析およびコホート分析を用いたボトルネック特定プロセスを構築。登録からKYC、利用開始、翌月利用、他ユーザー招待といった詳細なファネルの金額も含めモニタリングし、プロダクトチームへの改善提案。
  • RFM分析を用いた顧客セグメンテーションを行い、CSチームと連携し利用状況に応じたリテンション施策、またその自動化実装。
  • チャネル別分析においてはCPA評価だけでなく、実際の利用実績やリスクスコアを加味したLTV評価モデルへの移行を支援。

予測モデル活用と意思決定支援

  • 事業計画および資金管理の精度向上を目的とし、Pythonを用いた時系列解析モデル(SARIMA/RegARIMA)を導入。
  • 施策変数や季節性を組み込んだベースライン予測を作成し、実績値との乖離要因を分析(因果推論)することで、施策の効果測定や市場変化の特定を行うサイクルを構築。
  • 経営陣および各部門責任者に対し、統計的根拠に基づいたモニタリングレポートを月次で提供し、意思決定の迅速化を支援。

予後

  • データ基盤の刷新により、全社的なKPI定義の統一を実現し、共通の数値に基づいた議論が可能に。
  • 予測モデルと実績の乖離分析を通じて、突発的な市場変動や施策の想定外の影響を早期に検知する仕組みが定着。
  • データドリブンなPDCAサイクルの構築により、事業フェーズに応じた適切な施策実行と、再現性のある意思決定プロセスへ移行。